浦沢直樹の解説を紹介しておきたい。彼はいま大学で漫画について講義しているのだが、
日本漫画史を振り返る中で、革命的記念碑となった作品が過去2つ存在するという。
その一つが手塚治虫の『新宝島』であり、もう一つが大友克洋の『童夢』なのである。
浦沢が述べるように、日本漫画史がそれまで『新宝島』の以前と以後で分けられていたものが、
今度は『童夢』以前と以後で分けられようとしている。それくらい革新的だった大友の登場に、
自分が頂点に君臨して築いてきた燦然と輝く日本漫画史が完全に塗り替えられようとしていると、
手塚本人の恐怖はどれだけのものだったことか。
http://youngecon.com/nhk-profiler-tezuka/

常に漫画の最先端をひたすら走っていた手塚だったが、
もう一人の神の登場で、古い側の人間になってしまった