源氏は自分は全てそこそこ上手に出来るけどどれ一つ達人になれなかったのが不満らしいけど
あの時代の上級貴族は達人は自分の下に抱えるもので必要なのは見る目と品格だから源氏のあり方こそ良しだったんだけどな

夕霧は数え年の12才(今だと小5〜6年生)までは皇族出身の大宮の手元で大事に育てられた世間知らずのお坊ちゃまだった
それが元服したとたん六位で大学寮行ってのは今までの世界がひっくり返るレベル
あの時代の身分制度の五位と六位の間はものすごく開いていて貴族=殿上人は五位以上、六位は地下人(じげびと)で殿上が許されないので貴族ではない
貴族の立場からの地下人は位があるから面と向かって口をきいても良い、でも貴族じゃない遙か下の身分って扱い(貶めた雲井の雁の乳母を笑えない)
通常の貴族の子は五位〜四位から始まるし、大貴族の源氏の嫡男の夕霧なら四位上から始まってもおかしくなかったのが六位だから衝撃だったろう

さらに大学寮は学問で身を立てようとする地下人や下級貴族の食い詰め子弟の学問所なのでまともな貴族の子弟が入るところではない
貴族の子は学問が好きなら自宅で個人教授やグループ学習が普通
世間知らずのお坊ちゃまをいきなりたたき上げ組と一緒にガチ勉させたらそりゃ融通の利かない男になるよ・・・