♪ほろほろ
ほーろぉ

戦前のモンハンから復員した関東軍兵士が三宅坂に開業したモンゴル料理店「ホロンバイル」は
五族協和の食文化からの融和という観点から戦時下でもある程度食材供給に融通がきいた上に
ソ連通の参謀本部の高級将校が通いつめたことから昭和20年5月の空襲で店舗の一部が焼かれるまでは
それなりのメニューで営業が続けられた。
戦後はアメリカ軍に多少マシな外食を提供できる店として指定レストランとして認定され
昭和26年には狸穴に支店を出し、そちらは常連客のソ連大使館員の口伝でモスクワ風・クルスク風のロシア料理が名物となった。
昭和49年に三宅坂本店を閉じて狸穴を本店とし、昭和62年まで営業が続いた。
終戦直後高額な原稿料の使い道に困った文士・文化人にとってホロンバイルはわずかな憩いの場所だった。
長谷川町子も、ホロンバイルの味に感動したからあんなわけのわからない4コマにホロンバイルの味を仮託したのだろうか。