浦沢はちょっぴりバタ臭い感じのイラストレーター風の画を描く漫画家として
登場してきたことを憶えている。しかし当初原作付きだったろう。

絵に支配された作家であって、あまりストーリーテラーではないのだろう。
週刊連載時代の(少年)漫画家はすり減り使い潰される消耗品なのだろう。
赤本、貸本作家、月刊誌時代の作家群と、週刊誌全盛時代の作家群の
間には大きな溝がある。毎月原稿を仕上げるのと毎週とではアイディアを
考える時間、筋を練り直す時間が後者の場合はほとんどない。
それにページ数が今は無闇に増えている。単行本の巻数を水増しする
圧力も掛かっているのだろう。昔の大手出版社は当初は週刊誌を出して
いても掲載されたマンガを単行本化してもう一度大きく儲けよう
などという概念・発想が薄かったりもした。今の人に言っても
信じて貰えないかもしれないが。