偏見を承知で言わせてもらうと"女の人あるある"な部分でもあるんだよね
元彼とヨリを戻すときに「ずっと忘れられなかった」とか言ってみる感じの
実はそんなことなくて、一秒たりとも思い出さない、完っ全に忘れてる期間が当然あったハズなんだけど
強引にそういうことにして自分で納得してしまうような

それは植野さんも同様
「インガオーホーなんてくそくらえ」って発言からも分かるように自分の中の価値観を常に"更新"できる人なんだよね
なにより元来活発で、体がぶつかったことをキッカケに好きになってしまうくらい惚れっぽい性格の彼女が
石田くんと会わない数年間に恋愛経験が無かったなんてとてもじゃないが考えられず
アレやコレやを経験した彼女もチラシ配りで石田君を見かけたことで小学校時代のモヤモヤした引っかかりや不達成感を思い出してしまい
本来であればどう言い訳してもカッコつかないはずの自分の行動の記憶を一途な恋物語として"再編集"して"上書き保存完了"するまでそう時間はかからなかったように
こうした女の軽快さ、ズルさ、恋愛物語の強さや怖さ、それゆえの魅力なんかもわかったうえで作者は描いてると思うけど
あんまり登場人物に入れこんじゃうとそういうものが見えなくなって、もう同一化してしまって、しまいには「正しい」とか言い出してしまうんだね