>>247

植野が西宮と観覧車で話している内容を確認してください。以下を隠しています。

@補聴器の弁償費用は石田家のみが負担した事
A裏で西宮に嫌がらせをしていたこと
B中学校で石田と一言しか会話をしていないこと
C石田とは再会しても誰だか気付かれないほど没交渉だったこと

上記のような自分に不利になる情報を言わないまま、「あなたのせいで石田は友達を失った」と言われれば、
まるで植野が石田を庇っていたように西宮には聞こえてしまう。
これは学級裁判で「止めなかった私も悪いと思う」と言って石田を裏切った時と同じで自分に都合の悪い情報を隠して責任から逃げている。

植野の矛盾が顕在化するのは、川井との言い争いの場面で、自分より弱い西宮とは1対1で戦える観覧車の中で戦うが、
川井と戦う時には他の人間がいる場所でやり、佐原に「どっちの味方なんだ」とキレる。
それまで川井とは表面的な友達付き合いしかしておらず、自分より弱い佐原や西宮にあたることで、そんな自分をごまかしていたのではないか?

それは石田の矛盾でもあって、石田は学級裁判では自分に都合の良いことばかり言う植野に「お前がそれ言う?」と言いますが、
観覧車で同じ事を西宮にする植野にはそう思わない。そして、自分が川井に責められると「同族が偉そうに説教なんかすんな」と西宮のためには怒れなかったのに
自分の保身にはしってしまいます。結局、石田が西宮に謝ることができるのは、西宮が自分を責めないと分かっているからで、自分を責める人間には非を認めることができない。
作者自身がこの問題に答えを出せていないように思えます。

>>248

おそらく、島田達の記憶上は、そうなっているんでしょう。しかし、1巻を読むと、島田達も一緒になって西宮をいじめています。
そして、石田だけがいじめていたのなら、高校生になって再会した植野が「昔みたいに投げて遊ぼう」と西宮の補聴器を奪った理由はなんなんでしょう?