持統天皇のイメージというと、江戸時代とかに醸成された鬼母が圧倒的だったからね。
昭和前半あたりに刊行された『死者の書』ですら普通に権力欲すごい鬼母で大津に「憐れみのない
おっかさま」よばわりされていたし、天虹でこういう考えを持ってだからこうなってーって感じで
血の通ったキャラクター化されているのは好感が持てる。
なにより飛鳥時代〜奈良遷都ちょっと前に至る約60年を1人の漫画家の解釈のもとでざっと通して
読める漫画ってそうないからなんだかんだツッコミどころは
見つけても飛鳥時代もの漫画の入り口としては思い入れもあるし
好きだよ。設定のブレは30年も描いてりゃ仕方ないなと思う。

でもブレるまえのプロットも見てみたかったなあ、紀ィとかあのいかにも「人生かったるい」っていう
キャラデザ見るに絶対当初はああいうドラマティックな最期遂げさせる予定なくって作中から
いつの間にかFO組だったと思うし。

大伯にはアマメさんとかカムイみたいなキャラを作ってもらえてよかったねって思う。あんな人生
送らされたら普通のメンタルだったら絶対どっかのタイミングで折れて廃人か自裁コースだよ。