『鬼滅』原作、どこからアツい?

青柳: ついに1億部を突破するオバケヒットとなった『鬼滅の刃』。私はアニメ19話の「ヒノカミ」が話題になってからアニメを見て、その後原作コミックスを読み始めた“おっかけ”派です。『鬼滅』って、爆発的人気に比例するように「どこがそんなにすごい?」という声が批判も含めて大きい作品だと思っていて、今回は序盤から吾峠先生を追いかけていたふたりに語ってもらいたいなと思っています。吾峠先生との出会いはいつですか?

戸部: 金未来杯エントリー作品の読み切り「肋骨さん」(2014年)が最初ですね。とにかく自分の世界を持ってる新人さんだなーと思って、2015年掲載の「蠅庭のジグザグ」で完全にファンになりました。早く連載してくれ〜ってずっと思ってた。

高島: 私は『鬼滅の刃』が初見で、那田蜘蛛山編からずっとジャンプ本誌で読んでいます。その後アプリや短編集で「文殊史郎兄弟」など一連の読み切りを見て度肝を抜かれました。読み切り作品の大ファンです。

戸部: 読み切り時代の吾峠作品には、「ごく個人的な話だからこその説得力」を感じていて。だから『鬼滅』が始まった時は、正直「人間VS鬼」って壮大な構図にちょっと肩透かしを食らったんですよね。蓋(ふた)を開けてみたら「遺族VS加害者」の話で安心したんですけど。

青柳: 単行本を一気読みしたとき、連載中にかなり雰囲気が切り替わっているな……という印象があって。「炭治郎VS鬼」ではなく、「炭治郎&鬼殺隊VS鬼」になっていく那田蜘蛛山編(4巻〜)あたりから一気に面白くなっていった感覚があったのですが、どのタイミングから面白さを感じていましたか?

戸部: 「鼓鬼」編(3巻〜)の「頑張れ炭次郎頑張れ!」「長男だから我慢できた」ですね。それまで「人の良い少年」だった炭次郎が「頭おかしいやつ」になった瞬間というか。こんな変な奴だったんだ! って。

青柳: 「鼓鬼」編は善逸と伊之助の初登場回でもあります。

戸部: 善逸という「ツッコミ」のおかげで、炭次郎が「ボケ」に回れるようになったのは大きい……。

いけや(通りすがり): たしかに善逸と伊之助が出てきてから楽しくなった!


『鬼滅の刃』はなぜここまで人々を引き付けたのか [303493227]
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