以下 生きている証拠


「岳」主人公が遭難防止PR 島崎三歩、県遭対協「特別隊員」
01月26日(土)
 北アルプスや松本市を舞台に、山岳救助をめぐるドラマを描いた漫画「岳」の主人公「島崎三歩(さんぽ)」が、
県山岳遭難防止対策協会の“特別隊員”になることが決まった。遭対協事務局の県は、
作者の石塚真一さんと発行元の小学館(東京)からキャラクター無償使用の許可を得ており、
来年度から遭難防止を呼び掛けるポスターや啓発DVDで使用する。

 3月下旬の都内のイベントで、阿部守一知事が石塚さんに三歩への任命状を渡す。

 若者の登山ブームを後押しした「岳」は、ボランティア救助隊員の三歩が吹雪など困難な状況でも現場にいち早く駆け付け、
県警救助隊員らと遭難者を救助する。無謀な計画が引き起こす山岳遭難の悲惨さを描く一方、
三歩は「また山においでよ」と遭難者に声を掛ける。

 県警によると、北アなど県内山岳で昨年起きた遭難は254件で、3年連続で過去最多を更新した。県は全体の8割ほどを占め、
山岳会などに所属しない「未組織登山者」対策に力を入れる方針。三歩の訴えで、
登山計画書の提出や山小屋に早く到着するなどの心構えを広める考えだ。

 小学館の担当編集者は「遭対協の方々のおかげで作品ができた。一人でも多くの命を助けるため全面的に
協力したいという気持ちは作者も同じ」と話している。

 阿部知事は取材に「協力は大変ありがたい。山岳県として観光PRだけでなく、山の安全をしっかりと訴えたい」とし、
県の担当者は「三歩の思いを背負うため、隊員の制服ワッペンにすることも考えたい」と話している。