>>44
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では、『鉄子の旅』のどこが良くないのか。
まず、絵。車両や風景をもっとリアルに描けとは言わないが、超がつくほどチープな絵だ。
ストーリーはどうなのか。作者は、作品中で『嫌だ、嫌だ』オーラを隠そうともしない。
それがストレートに伝わってきて、読んでいて不愉快になる。
こんな旅に付き合わされる私の身にもなってくれ、ということなのだろうが、それは読者であるこっちが言いたい。
本日を持って廃線になる路線の最終列車。「今まで、ありがとうございました」のアナウンスに盛り上がる車内で、
「どうしたの?」と聞かれて、「別に……」。
バカ野郎。
そんな淡白な感性で、マンガ家が務まるか。

「(沿線の人々の)気持ちはわからなくはないなと……」と、全くの無理解なわけではないが、
だったらどうして、最初から素直に言えないんだ。
しかもその後で、舌の根も乾かない内にまたギャアギャアわめいている。
先生、あなたは隊長でも国賓のお姫様でもない。
読者はあなたの愚痴を聞きたくてマンガを読んでいるんじゃない。私はこいつら(案内人、編集者)とは違う、
などと常識人を気取ってみても何の意味もないのだよ。

どうして私は、『鉄子の旅』にこんなに怒っているのか。
理由は一つ、旅は楽しいものでなければならない、と私は考えているからだ。
旅先でケンカをするのは、最低の行為だ。
作者に一番言いたいこと。
「あなた、読者なめてない?」