びんちょうタン
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雑誌連載が終わったのでこっちで立てた。
原作者公式サイト
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前スレ(漫画板)
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アニメ公式サイト
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びんちょうタン お仕事30日目@アニメ2
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1230095823/l50
以下、『学校編その1』のシナリオです。
入手を諦めた人のためコマ毎に淡々と細かく説明してくんで、見たくない人は飛ばしてください
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城のような巨大なお屋敷
そこにはクヌギたんの従姉妹である『アベマキ』とその弟『コルク』が暮らしていた
ある日の朝食風景。コルクの皿の上に残るニンジンのソテー
彼はニンジンが大の苦手で、どうしても食べられないでいた。目には涙が浮かんでいる
その様子を見て、苛立つ母親
「どうしたのコルク?早く食べなさい。食べ物を刺したり置いたりお行儀の悪い」
心配そうに弟を見つめるアベマキ
「お母さんは急いでいるの!早く食べなさい!!」
母親は語気を荒げ、コルクを叱る
「好き嫌いばかりして!どうしてお母さんを困らせるの!?」
机を叩きながら更に怒鳴りつける。怯えるコルク
「もういいわ!イヌブナ(使用人)、出かけるわ!車を出してちょうだい!」
ヒステリー気味にその場を去っていく母親
沈痛な面持ちでうつむく姉弟
・サブタイトルインサート
〜びんちょうタン学校編『おねえちゃん』〜
場面変わって学校。
教室に貼られたスローガンのポスター
「こん月のもくひょう のこさずたべましょう」
給食の時間が終わり、昼休み。
外へ遊びにクラスメートが次々と教室を出て行くなか、
コルクだけは苦手なニンジンが食べられずに、ひとり教室に残っていた―― 廊下――今日も学校で働いているびんちょうタン。
キャッキャと騒ぐ子供達を尻目に給食の後片付け。食器や残飯を手押し車で運んでいた
チシャノキ「これでおしまいですか?」びん「はい」
最後の手押し車を寄せて作業終了
再びコルク。給食のトレーを抱え、廊下に出る
辺りを見回すが給食係の姿はもう無い
「あーっ!!のろまコルク!お皿返すの遅れた!」
「い〜けないんだ、いけないんだ♪」
いじめっ子たちに煽られ、思わず泣き出してしまうコルク
そこへ掃除用具を持ったびんちょうタンが通りかかる
「(あれ…?)」食事トレーが目に入り、コルクに話しかける
「あの…それ給食のお皿…」
「食べるの…間に合わなくて……ニンジン食べてたら…間に合わなくて…」
嗚咽混じりに事情を説明するコルク
「大丈夫だよ。私、給食係りだから…先に行っちゃってごめんね」 そこへ偶然、アベマキが通りかかり、泣いている弟を発見する
「ちょっと何してるの!?」
大きな声にビックリするびんちょうタンとコルク
アベマキはその場にいたびんちょうタンが弟を泣かせたものだと思い込み大声で問い詰める
「アンタが泣かせたの!?なにしたのよ!?」
(びんちょうタンはアベマキの顔、もしくは声に覚えがあった)
着物の袖を破られた、幼い日の苦い思い出がフラッシュバックする ←※単行本2巻、マーベラチョコ事件
「アンタお手伝いでしょ!?先生に言いつけるわよ!」
すっかりアベマキに怯え切って言葉が出ないびんちょうタン
首を横に振るだけで精一杯 そこへモブの女の子2名が口を挟む
「あの…私たちさっき見てたよ」
「その子じゃないよ」「男の子たちがのろまって言ってた」
「えっ…?」
ようやく勘違いに気付いたアベマキ。恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にする
状況を把握した彼女はコルクを叱りつける
「コルクがのろまなのがいけないのよっ!食べられないならさっさと残せばいいじゃない!?」
「そんなことでバカにされて!!お母様が知ったらなんて言われるか!」
再び泣きだしそうになるコルク
「違うよ」
と、びんちょうタンが割り込む
「何よ!!」
「残ってないよ。ニンジンもピーマンも。だから遅くなっちゃったって」
コルクのお皿は空だった
時間こそかかったが、彼はニンジンを残さず食べていたのだ
「……食べられるようになったの?」
「うん」
「……きっとお母様も褒めてくれるわ」
微笑み合うアベマキとコルク。びんちょうタンもその光景を見てつい笑顔に。
アベマキがチラっと目線をやると、ハッと我に返る
「行くわよコルクっ」
コルクの手を引っ張り、びんちょうタンを一瞥するアベマキ
「……」 「ありがとう…給食のおねえちゃん」
手を振りながらびんちょうタンにお礼を言うコルク
「うん」
「ほら行くわよ」
去っていく二人の後姿にペコっと一礼したびんちょうタン
空っぽのトレーを持って給食準備室へ向かう
「♪〜」
びんちょうタンの心はとても晴れやかだった
つづく
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以上です。
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