PolyMax PCのサンプルを手に入れたのでLongsellのPCフィラメントと簡単な比較実験をしてみました。サンプル品は製造から2年ほど経っており保管状態もかなり悪かったようですが印刷時などに破裂音などはありませんでした。
積層間隔はすべて0.4mmで、1.2mm経のノズルを使ったので比較的低温でも問題なく印刷でき、印刷温度はともに230℃です。

縦と横に印刷した2mm厚の板を折り曲げたところ、横向きに印刷したものは強度的に差異は感じられませんでした。どちらも折り曲げると白化し、破断するまでに複数回折り曲げる必要がありました。

縦向きに印刷したものはどちらも積層痕に沿って一回で折れましたが、PolyMaxの方が明らかに強度が高かったです。
積層方向のひっつきが強いのだと思われます。

同様にニッパーで切断してみたところ、違いは感じられずどちらもかなりの力を要しました。
積層方向に沿って切断したときのみPolyMaxの方が僅かに硬く感じました。

万力で圧縮したところ、PolyMaxの方が圧倒的に強度がありました。Longsellが折りたたまれてしまうのに対して、Polymaxは摩擦が負けて途中で弾き出されていました。

また、L字に印刷して引裂きを試してみたところ、これもPolyMaxが圧倒的に強度が高かったです。

Longsellは破損時に割れて破断面が平面で構成されますが、PolyMaxは千切れる感覚に近く破断面がボロボロと立体的な形になりました。

耐熱性に関しては熱湯に5分つけてから簡単にテストしましたが、両方柔らかくなると言ったことはなく、どちらも100℃程度ならば余裕で耐えられるようです。
ただ、Longsellの方は加熱後に折り曲げた場合、非加熱時よりも割れやすいように感じました。

以前実験したときLongsellのPCはSunluのASBとPETGよりは強度があることは確認しました。
LongsellのPCは一般的なフィラメントよりは強度があるが、有名なPCフィラメントには及ばないといった位置づけのようです。