http://news.mynavi.jp/news/2013/04/30/233/index.html

富士通は4月30日、同社の2013年3月期(2012年度)通期決算の概要を発表した。

売上高は前年度比1.9%減となる4兆3817億2800万円、営業損益は同9.5%減となる952億7800万円、経常損益は
同5.7%増の1054億3900万円となり、純損益は1505億円の特別損失を計上したことから前年度の427億700万円
の黒字から、729億1300万円の損失へと、赤字転落となった。

売上高は為替の影響を除くと、約3%の減収となり、中でもパソコン、携帯電話、LSI/電子部品などのハードウェア
製品が減収となったほか、前年度にあった次世代スーパーコンピュータシステムの売上高などが減った影響だとする。

セグメント別でみると、「テクノロジーソリューション」の売上高は前年度比0・3%増となる2兆9423億円。国内は同
1.2%の増収となった。これは、サーバ関連やシステムインテグレーションの大型システム商談の減少や次世代
スパコン案件がなくなったものの、ネットワーク関連がルータを中心に伸びたほか、公共分野を中心とした投資
回復により増収となったとする。また、営業利益も前年度比96億円増となる1809億円となった。

また、「ユビキタスソリューション」の売上高は同5.5%減の1兆902億円となった。国内はパソコンが企業向けは大
口受注があったものの、個人向け販売台数の減少や販売価格の低下により減収となったほか、スマートフォン
の競争激化による伸び悩み、車載オーディオ・ナビゲーション機器のエコカー補助金制度終了などの影響から
減収となったという。営業利益も同103億円減となる96億円と、ナビ関連の構造改革効果があったものの、円安
による調達コストの増加やパソコンの販売価格低下の影響などを受けたとする。

そして「デバイスソリューション」の売上高は、同7.6%減の5403億円となった。国内は13.7%の元首で、LSIのデジ
タル家電市場の市況回復遅れのほか、自社サーバ向け製品の低迷、スパコン向けCPUビジネスがなくなったこ
となどの影響が大きいという。そのため、営業損益も同40億円減の142億円の損失となった。

同社は同期に1505億円の特別損失を計上している。内訳としては、事業構造改革費用が1162億円、減損損失
342億円で、事業構造改革の中で最も大きな比率を占めているのがLSI事業の