http://www.computerworld.jp/topics/634/202172/

 IT専門の調査会社であるGartnerが発表した最新調査によると、米国におけるPC製造企業規模の順位では、
Appleが依然として第3位であるという。その一方で、「iPad」はこれまでと変わらず競合社にとっての“最強の敵”であり、
Amazonが「Kindle Fire」を世界展開したとしても、当面はマーケット・リーダーの座を守るだろうと推測されている。

 Gartnerが出した速報によれば、Appleは米国第3位のPCメーカーで、2012年第1四半期のシェアは10.6%だったという。
同社のPC出荷台数合計は164万814台と見られる。首位はHewlett-Packerd、僅差でDellが2位につけた。このデータには、
iPadのようなタブレットは含まれていない。

 もっとも、EMEA(Europe, Middle East and Africa)地域の情勢は米国とは異なり、2012年第1四半期のPCメーカー上位
5社の中にAppleはいない。HPはこちらでもトップだった。

 タブレット全体に関しては、2012年の売り上げは2011年から実に98%も増加するとGartnerは見込んでいる。同社の予測
では、メディア・タブレットの対エンドユーザー販売額は2012年末までに1億1,890万ドルに達するそうだ。

 Gartnerのリサーチ担当副社長を務めるカロリーナ・ミラネッシ(Carolina Milanesi)氏は、次のように話している。
 「多くのPCベンダーや携帯電話製造会社がシェアを求め、メディア・タブレット市場に参入しているが、これまでのところ
iPadを擁するApple以外で大成功を収めた企業は見当たらない。各ベンダーが互いに価格面で争い、ハードウェアもしくは
エコシステムにおける他社との差別化に励む間に、在庫が積み上がってしまった。世界中の消費者の手元へ実際に届いた
製品は、わずか6,000万台にすぎない。こうした状況は2012年初頭になっても改善されず、そうこうしているうちに『新しいiPad』
がリリースされ、目標とすべき製品のベンチマークも一新された」(ミラネッシ氏)