「そもそもガンガン売れる時代でもない。ホールさんの買い控えはさらに続く。一度ヒットしたコンテンツを使いまわし、飽きられてしまって、ヒットさせるコンテンツもない。3年間の検定は遊技機の車検制度の様なものでそれに助けられてきた。機歴の問題もあり、ホールさんは自らが率先して買ってきたわけでもない」(メーカー開発関係者)と現状を達観している。

どうしてパチンコがこんなことになってしまったのか? 

2000年頃のパチンコの時間粗利は、720円だったものが、現在は1380円、とこの20年余りで倍に上がっている。スロットの方はさほど変化がないのに、パチンコだけが上がっている。

時間粗利が上がれば、上がるほど稼働は下がる相関関係がある。特に時間粗利が上がるハイミドル機の設置比率が高くなり、4パチを打てる客がスロットの方へ流れている。

ハイミドルのスペックは千円スタートも平均より低いために、ユーザーは回らない感触を持っている。それは1個返しなどでベースを下げることで、出玉で還元するスペックなのだが、出玉を増やし、出玉スピードを上げれば、自ずと千円スタートは下がる。

売り上げをハイミドルに頼るばかりに、4パチユーザーを自らが苦しめていることになっている。この現状から脱却するには、業界が一丸となってユーザーがあまりおカネを使わないで楽しめるパチンコへ生まれ変わらなければない。業界もユーザーも高射幸性志向からの脱却が今求められている。