依存〜断てないギャンブル:警察聴取後もパチンコ店へ
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1705/16/news082.html

再びギャンブルにはまった三宅には、破滅しかなかった。
毎日が返済日。せっかく凝ったインテリアは売り払った。電気やガスは止められ、ろうそくの火を頼りに夕食をほおばった。

 それでも不思議と会社に固執した。体裁ばかりを気にし、ついには一線を越えた。
放送局はプレゼント用に図書カードや音楽ギフト券などの金券を抱えていたが、手当たり次第に持ち出し換金した。
 両隣のデスクに座る同僚らのカバンの財布から1万円を抜く。
「また、なくなってる」。庶務の女性の悲鳴も聞こえたが、毎日をやり過ごすのに必死だった。
 会社は被害届を提出。社員らの指紋が採取され、ようやく上司に謝罪した。向かった警察署で刑事から諭された。
「まだ若いじゃないか。いくらでもやり直せるよ」。涙があふれた。

 警察での任意聴取を終えた帰り道、三宅が足を向けたのは、パチンコ店だった。
「ちくしょう。ちくしょう」。やめられないスロットの台をたたきながら泣いていた。