小規模OSの普及戦略
小規模OSはプログラムの勉強や趣味で作るものか? 普及は望めないものなのか?
いや、現状でWinユーザーに対して普及する可能性があるのは、Winを置き換える
ような大規模OSよりもむしろ、Winとマルチブートの使い分けを前提として
瞬時に起動し、ちょっとした作業に特化した小規模OSではないだろうか?
そして一度普及させてしまえば、じわじわ機能を上げてWinと使用頻度を逆転、
あるいは単独で使えるように持って行ける可能性も出てくる。
が、当面それは置いておいて、まずは普及。
そのために何が出来るか、何をしなければならないか、何から作るのがいいのか? まずはHDD対応。
小規模OSだとまずフロッピー、その次にCDという感じでHDD対応は後回しになりがち。
いや理由は判る。
1、HDDよりリムーバブルメディアのほうが気軽に「試せる」。
確かにその通りだが、「気軽に使い続ける」なら逆になる。
試すならQEMU等でも出来る。FDDイメージの同梱もHDDイメージの同梱も
手間は大差無い。
2、さらに、マルチブート等を考慮すると、インストール時の敷居が上がる。
敷居を極力低くするためには、パーティション縮小・領域確保・フォーマット・
GRUBのインストール・ブートセクタの書き換え・CD焼いたり起動フロッピー作成
…等は回避したい。
Win上で落として実行・再起動すれば使えるようになっている、のが理想。
とりあえずWinの入ってるドライブにディレクトリ掘ってインストール、
ファイルシステムは共有。
マルチブートはWin9x系ならマルチコンフィグ、NT系ならNTLDRの機能を使うのが
いいと思う。 3、リムーバブルよりもディスク破壊が怖い。
問題はこれだ。
プログラムミス等でディスクの管理領域を飛ばした場合、FDなら大した被害は
出ないが、HDDだとWin巻き添えに全滅も有り得る。
QEMU等で検証してから実機でまじめにテストするしか無いか。
何にでも組み込み易いような小さく汎用性の有るプログラムにすれば、
他のHDD対応が後回しになってる小規模OSの作者に売りこんでテストに協力して
貰えるかも。
後は、破壊しても高確率で復旧できるような仕組みを考えるか…
起動時にブートセクタやFATをHDDの一番後ろにコピーしとくとか。
そうなると売りの高速起動が遅くなるが、テスト用バージョンなら止む無しか。
別途復旧ディスクも用意しないと駄目で結構面倒だが。
4、ファイルシステムの特許問題
FAT自体はMSDOS以前から類似機能があるからFAT32も含めて読み書きは問題無いが、
8+3を超えるLFN(VFAT)を読むと特許に引っ掛かるようになった、らしい。
NTFSはもっと厄介だとか何とか。国内でも有効なのか?
回避法としては小規模OS内で、LFNの必要なディレクトリはZIP辺りのアーカイブ
形式にしてファイルシステムで通常ディレクトリと同等に扱う手が有る。
これだとWin側からは多くのファイラーで直接見れる。
逆にWin側のLFNを読むには…時々LFNをテキストに変換して書き出すプログラムでも
実行するかなあ…面倒。