1952年4月28日の時点では、奄美、小笠原、沖縄はまだアメリカの施政権下にあった。
奄美が日本に復帰したのは53年12月25日、小笠原は68年6月26日、沖縄は72年5月15日。
ゆえにそもそも4月28日をもって完全回復したとするのは無理がある。
しかも現在に於いても北方領土や竹島は他国に占領されたまま。
もし4月28日を完全主権回復した日と定めるならば、奄美や小笠原、沖縄、竹島、北方領土に対しては他国に占領されている状態でも日本は完全であると主張している事になる。
現実的には不完全な状態なのに、何故に政府はわざわざ『完全に』という言葉を付け加えたのか?
1952年4月28日の日本の状態が完全であるとは、史実的にどうみても考えにくいよな。
まさかまたアメリカから言わされていると勘繰られてもしょうがない事例だ。
いずれにしろ領土や沖縄復帰問題がなくとも、日本は政策的にまだまだアメリカには逆らえない状態が続いており『完全なる主権回復した』とはとてもではないが言い難いのは事実。