釜山航路で対馬に経済効果21億円、韓国人観光客過去最多で
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 2007年に、対馬と韓国・釜山を直接結ぶ国際航路で対馬を訪れた韓国人観光客6万5490人による
経済波及効果が約21億6500万円に上った。
昨年8月、県と対馬市、対馬観光物産協会、市商工会で発足した対馬観光振興対策プロジェクトチームが明らかにした。
 対馬―釜山間の国際航路は1999年7月に開設。約50キロと距離的に近いうえ旅費も安く、
手軽に行ける海外とあって、同航路による韓国からの入国者数は年々増加。昨年後半は急激な円高ウォン安により
激減したが、結局、昨年も計7万2349人が訪れ、過去最多だった。
 同チーム事務局の県対馬振興局によると、島民の一部には、韓国人観光客による経済効果への疑問もあるため、
「金額を分析して明らかにし、さらに波及効果を高める一助になれば」と、韓国人観光客約3000人へのアンケート結果や
関連事業所の聞き取り調査などを基に分析した。
 主な消費額は土産品代約8億1900万円、飲食・娯楽費約6億8100万円、宿泊費約4億9500万円、
交通費約1億7000万円。土産品代の中には化粧品や家電、菓子類など島外で生産されているものもあり、
島内への直接効果額は約17億3700万円だった。
 県対馬振興局では「直接効果額は消費額全体の約80%にとどまっているため、さらに交流人口を増大するなどして
経済効果を高める余地がある。新たな土産品や食の開発、魅力的な宿泊施設づくりなども必要」としている。
今年度中に関係機関とともに、観光客受け入れ対策協議会(仮称)を設置する予定で、
11年度の韓国人観光客数の目標を10万人としている。
(2009年5月13日 読売新聞)