■大手企業がJリーグのスポンサーから手を引き始めた

 “ナイキも撤退”で焦りまくる

 今季Jリーグ開幕でサッカー関係者の間に動揺が走った。
 ユニホームの胸スポンサーで清水の「JAL」、C大阪の「日本ハム」が撤退し、それぞれ親会社の「鈴与」、「ヤンマー」に変わったからだ。
 
 「“胸スポンサー価格”はクラブによって違いますが、一番目立つため年間2億円から5億円に収入になる。
清水もC大阪も代替スポンサーを探したが、結局は見つからず、
親会社の“持ち出し”になった。JALも日本ハムも、Jリーグ発足当時からの定番スポンサー。
そのため関係者から“スポンサー”離れが波及するのでは”という不安の声が漏れた」(サッカー記者)

大手スポーツメーカー・ナイキの動向も、Jリーグ関係者も悩ませる。

 「鹿島・浦和・東京Vなどにユニホームを提供しているナイキは、スポンサー料も払っている。
だが、来季からは浦和だけの単独契約に切り換え、年間4億円の4年契約を結ぶ見込み。
当然、鹿島と東京Vには年間1億円とみられるスポンサー料が入らなくなる。大きな痛手です」(前出の関係者)

 J2も不安定だ。J1昇格問題で揺れる横浜FCは、年間運営費を今年の2倍の12億円にしようと担当者が企業回りをしている。
ところが、色よい返事をもらえず苦戦している。鳥栖ではソフトバンクの孫社長が地元出身で来季からのスポンサー内定を取り付けた。
ところが、先日のシステムダウン不始末などで社内が混乱。

「サッカーにかまけてる場合ではない」と契約見直しの声が上がっているという。
 華やかな優勝争いの裏で各クラブの台所事情は逼迫しているのだ。
[2006/11/07 ゲンダイ]