俺はスゴい、俺はリア充だ、俺はエラいんだとつぶやきながら、5ちゃんねるに意味不明な罵倒語を並べ立てただけの日本語として成り立ってもいない汚らしい文を書きつける。
読み返し自分がなにか高くなったような気がして、ウットリと自己陶酔に耽る。そうだ、俺はリア充なんだ…。あいつらをケナすことで俺はリア充になれる…。
その索漠とした貧弱愚劣な脳内には、もはや須藤凜々花のことなど一片も残っていない。
これが須藤を崇めていた者の最後の生き残り。須藤信者のリアルな姿。破産した白痴の姿なのだ。
この醜態は、人々の怒りの前にノックアウトされて脳を病み、看護に倦んだ男の愚痴を浴びせかけられ、万年床で相応の報いを受けているであろう須藤凜々花自身の鏡像でもある。