今度はカンボジアへ発信…日本の「アイドル文化」普及に見いだしたビジネスチャンス
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 関西を拠点に活動している4人組アイドルグループ「POPUP(ポップアップ)」が、東南アジア・カンボジアでの活動に乗り出した。アイドルの海外進出をめぐっては、AKB48グループが、中国・上海に「SNH48」やインドネシア・ジャカルタに「JKT48」を結成するなどしているが、カンボジアは未開拓の地。
その一方で、経済が急速に発達しており、日本企業が積極的に進出しているという。メンバーらは首都・プノンペンでライブを行うなどして、現地の住民らと交流を重ねた。


コンセプトは「世界をつなぐ」アジア進出

 POPUPは平成28年12月に結成。元NMB48の島田玲奈さん(24)がアドバイザーを務めていることで話題を集め、関西を中心に精力的なライブ活動を行っている。昨年8月には大阪市中央区のライブハウス「BIGCAT」でもワンマンライブを行い、関西の有力ご当地アイドルが参加している「KANSAI IDOL LEAGUE」にも出演するなど、関西での存在感も高めている。

 もともと「世界をつなぐアイドル」をコンセプトに、アジア進出を目標にしていたが、最初のターゲットになったのは、カンボジアだった。

 グループを運営する石川貴憲さんは「2年前にカンボジアで仕事をしたことがありましたが、まだエンターテインメントも未成熟で、大きなビジネスチャンスがあると感じていた。POPUPは最初の1年は地元で地盤固めをして、2年目で勝負をかけるつもりだった」と説明する。

 世界遺産「アンコールワット」で知られるカンボジアは、ここ2年で国内経済が急速に発達。首都・プノンペンでの携帯電話普及率は120%に達している。市内の喫茶店も2年前は1、2店舗しかなかったのが、現在ではチェーン店が約50店もオープンしており、カフェ激戦区になっているという。

 その一方で、日本企業も相次いでカンボジアに進出しており、ビジネスチャンスをつかみたい日本人経営者らによるコミュニティーもできている。

「予想以上」の現地にビックリ、日本語も通じる

 昨年12月、メンバーの浅野きえさん(19)が、現地視察のために石川さんとともにカンボジアを訪問。現地に3日間滞在し、日本大使館をはじめ、現地のテレビ局、市場などの雰囲気を体感した。当初は「何もない場所」という印象を持っていた浅野さんだったが、実際に現地に足を運んでみると「予想以上に栄えていて、これから発展していくことを実感した」と目を輝かせた。

 日本語学校や孤児院では、POPUPのオリジナル曲を流して子供たちと一緒に踊るなどして交流。その後は、子供たちからサインを求められたり、子供たちとのツーショット写真を撮影したりする長い列ができたという。「子供たちの目がキラキラしていて、私たちに興味を持ってくれたのがうれしかった」と笑顔で振り返る浅野さん。

 ちなみに、カンボジアではクメール語が公用語だが、「予想以上に日本語が通じてビックリしました」と浅野さん。カンボジアでは将来の日本での就職あっせんを進めるために、第2外国語として日本語を学んでいる人が多いという。

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