https://www.kyosei-bank.co.jp/pdf/TSIF3103.pdf
https://kyosei-bank.co.jp/pdf/MOH3103.pdf
https://kyosei-bank.co.jp/pdf/MOH3003.pdf



ウィングパートナーズ解散へ
 その一つが、東京・渋谷を拠点とした監査法人ウィングパートナーズだった。いわゆる「箱」企業(編集部注:経営状況が悪化した結果、株価操作のための箱として利用される企業)の監査を数多く受け持っており、住宅リフォーム会社のペイントハウスを始め、ネステージ、オー・エイチ・ティー、それにリキッドオーディオ・ジャパンの後身企業ニューディールなど、株式市場を騒がせる曰くつきの会社を数多くクライアントとしていた。これは佐々木着任前の09年のことだが、監査審査会がウィングパートナーズを検査したところ、監査の品質管理を保つ意識が乏しいうえ、有価証券報告書に事実と異なる記載をし、十分な審査をせずに監査意見を表明していることが判明した。


 検査結果を踏まえて監査審査会は2月、公認会計士法に基づき金融庁に行政処分をするよう勧告した。金融庁はそれを受けて3月、ウィングパートナーズに新規契約の1年停止などの行政処分に踏み切った。さらにウィングパートナーズが、ペイントハウスで本来は認められない利益を計上するのを容認し、ソフトウエア会社のゼンテック・テクノロジー・ジャパンでも売り上げの架空計上を認めていたことから金融庁は7月、再度、1ヵ月の業務停止を命令した。あわせて赤坂満秋代表社員ら3人の公認会計士を1年半~3ヵ月の業務停止処分にした。締め上げられたウィングパートナーズは結局、解散に追い込まれた。

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