米インフレ、生活必需品10%超の伸び-10日のCPIでは一段の上昇も

エコノミストは今回のインフレサイクルについて、3月が「ピーク」になると予測していた。家具や衣料品、
電化製品といった裁量消費項目の前年比での価格急騰が収まり始めたためだ。しかし、日常生活を送る消費者に
とっての現実はガソリン価格がガロン当たり5ドル前後となっていることや、食品価格が約40年ぶりの速いペースで
上昇していることだ。  10日発表される5月CPIは、前年同月比で8.2%上昇の予想。前月からは小幅鈍化の
見通しだが、新型コロナウイルス禍前の水準のなお4倍余りに相当する。食品とエネルギーを除いたコア指数も減速が
見込まれているが、食品と電力、燃料は加速することも十分あり得る。天然ガスの値上がりやタイトな燃料供給を
背景に、住宅の電気料金は過去何カ月にもわたって上昇している。夏にかけてエアコンの使用が増えるにつれ、
今後さらに上昇する可能性が高い。月間の電気代は昨年を約50%上回ると、バークレイズでは見積もっている。
ガソリンも急騰しており、ほぼ毎日のように過去最高を更新。食品価格は肥料コスト高や物流の混乱などあらゆる
要因で押し上げられている。こうした価格上昇はいずれも、ウクライナでの戦争で拍車が掛かっている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-09/RD7LW6DWRGG201?srnd=cojp-v2