第二次世界大戦中の日本軍は「兵士は優秀なのに将校は無能」と言われました。兵卒や下士官は勇敢でがまん強いのに、将校は傲慢で無能。
陸軍参謀本部のエリート将校は、現場の実情を無視した無謀な作戦計画を立て、数えきれない悲劇を招きました。
空虚なスローガンを叫ぶプライドばかり高い試験エリートの陸海軍官僚が、庶民から徴兵された優秀な兵卒や下士官を使いこなせなかったのが、「失敗の本質」で描かれている悲劇を招きました。

おそらく今の日本では「労働者は優秀なのに経営者は無能」ということなのでしょう。戦時中も戦後のいまも「庶民は優秀だけど、エリートは無能」という状況は変わっていないのかもしれません。