191 名前:名無しさん@1周年 :2019/04/07(日) 21:54:21.36 ID:wPsT4+gs0
東京都豊島区のJP池袋駅北口に立つと、あたり一帯の繁華街に約220軒もの中国人
向けのレストラン、ネットカフェ、書店、旅行会社が集まる光景が目に入る。池袋は新たに
中国からやってきた新華僑を主体とした「池袋チャイナタウン」となり、「東京中華街」とも
呼ばれるようになった。ここから、ますます増加する新華僑層が社会の表層に浮かび
上がりつつある様子がうかがえる。中国新聞網が伝えた。

 「日本新華僑報」の蒋豊編集長によると、日本にいる新華僑は1980年代中期以降に
日本にやって来て長期滞在している人々で、修士号や博士号の学位を取得した後も
日本にとどまっている人が多いという。高い素質を備えた人材も少なくなく、これまでのよう
な海外で外食産業やサービス産業に従事することが多い中国人というイメージから徐々に
脱却して、科学・教育、文化、ビジネスなどの分野へと活躍の場を広げている。現在、
日本には教授レベルの新華僑が400人以上おり、エンジニアは約1千人に上り、中国人が
立ち上げた企業5社が日本での上場を果たしている。日本の新華僑は中国の伝統文化に
対する造詣も深く、これまでの「老華僑」よりもうまく「孫子の兵法」を活用している。

 ▽己を知り敵を知れば百戦危うからず
 日本湖南人会の段躍中会長によると、情報収集が生命線となる日本の東京にあって、
池袋は中国人向けの情報収集地であり情報発信地であるという。ここでは10種類を超える
中国語のフリーペーパーを発行している。蒋編集長は、新華僑が交通が発達し、商業が盛
んな池袋を選ぶのは、十分な調査を踏まえてのことであり、「己を知り的を知」ろうとすること
の結果である、との見方を示す。

 ▽およそ兵を用うるにはまず地形を知るを貴ぶ
 東京で2番目に大きい池袋駅は、一日当たりの利用者数がのべ260万人に達する。
池袋は東京の有名な商業エリアであり、交通ターミナルだ。最もにぎやかな通りは駅の
東西に延びており、一日約100万人がここを通行し、巨大なビジネス潜在力を秘めて
いるといえる。日本の新華僑は有利な「地形」を我先にと占領する。2007年11月、
池袋地区の中国人経営者10数人が「東京中華街」準備委員会を発足させ、
池袋駅周辺500メートルの範囲内に分散する中国系店舗を巻き込んで、
ネットワーク方式の「東京中華街」ブランドを共同で樹立することになった。

▽善く戦う者はこれを勢に求む
 日本の新華僑は統一のサイトを制作し、全体的なイメージに基づき各種メディアでの
広告や宣伝活動を統一的に行い、「東京中華街」ブランドを樹立した。中華料理店を紹介
するホームページを立ち上げ、店の紹介、会員カードの作成、各種イベントの開催などを
行っている。中国料理教室や中国語教室を開催し、「互恵の環境」を創出し、「相乗効果」
を生み出し、池袋を中国製品、中国式サービス、中国文化の発信地にするとともに、
日本や世界の華僑と中華街の歴史に新たなページを開いた。

 ▽弱をもって強を撃ち、衆をもって寡を撃つ
 「地球飯店」や「東明竜鳳」といった老舗は数十年前に池袋に進出し、「陽光」や「知音」
といった物産店、「大福来」、「永利」、「大宝」などのレストランを中心とする陣形が形成され
つつあり、中国書店、中国食品、中国旅行社といった中国企業が優勢な兵力を集め、一団
となって戦いに臨んでいる。中国外食産業大手の小尾羊が池袋に進出し、食品店舗には
二鍋頭、青島ビール、老干媽辣醤、果物の缶詰などがなんでもそろっている。東京中華街
は、中国のグルメ、物産、文化、観光、娯楽などを擁する、中国の特色に溢れた総合的な
ビジネスエリアを形成している。

 ▽およそ戦うものは正をもって合し奇をもって勝つ
 東京中華街構想はオリジナルなもので、横浜の中華街とはまったく異なる。
池袋を中心とした半径500メートルの圏内にあり、徒歩5-6分で回ることのできる
ネットワーク型のエリアだ。中心は外食産業で、物産家電、中国語媒体、旅行社、
美容院、学校、文化娯楽施設、不動産、通信、情報通信(IT)産業など、さまざまな
業態の産業がここに集う。華僑や華人を研究する筑波大学大学院の山下清海教授に
よると、ここは現代中国の街角と理解することができ、日本にあると言わなくてよい。
目を世界全体に向ければ、一種のまったく新しいチャイナタウンのモデルと言えるのだという。(編集KS)