白頭山は、西暦1668年、1702年、1903年にも、小規模な噴火を起こしている。だがいま恐れられているのは、そんなちんけなものではなく、「1000年ぶりの大噴火」のようなのだ。

 これはあまり指摘されていないが、2006年から2017年まで、北朝鮮は計6回の核実験を繰り返してきたが、そのすべての実験場所である豊渓里は、白頭山が分かつ中朝国境から100qしか離れていない。つまり、核実験が長白山の大噴火を誘発している可能性もあるのだ。

 もしも今年とか来年に、白頭山が大噴火を起こしたら、北朝鮮は対処のしようもなく、金正恩政権が崩壊する可能性もある。アメリカと中国が、ここぞとばかりに軍隊を派遣するかもしれない。

 ともかく日本としても、米朝の緊張とは異なる、白頭山大噴火という「北朝鮮有事」も、視野に入れておくべきではないだろうか。