ネット依存症となる主な4つの理由

■1. 間欠的不規則報酬による依存
間欠的に強化された行動は、継続的に強化された行動との対比において、消えにくい。
必ず食べ物が出てくるボタンがある部屋と、ランダムで出てくるボタンがある部屋それぞれに猿を入れると、
前者の猿は何回か押して止めるが、後者の猿は延々とボタンを押し続けるようになる。
ネットで間欠的に発信される話題や、相手からの返信は依存を強める。

■2. 人と繋がっているという錯覚による依存
社会的交流を行っていると思わせてしまうことにより、現実の社会的交流を犠牲にしやすい。
自分が何か発信することにより、誰かに存在を認知してもらえていると錯覚しやすい。
話題や関心もネットが中心となり、実社会の人間関係の話題から逸脱していき、よりネットにのめり込む悪循環に陥りやすくなる。

■3. 継続的な注意散漫状態を作りだし、集中力がなくなる
雑多な話題のインプットや、マルチタスク行為によって、何かに集中し熟達するということが難しくなりやすい。
注意散漫が、さらにネットでの一喜一憂を求める悪循環となりやすい。

■4. 刺激は、より大きな退屈を生む
ネットコンテンツからの刺激に慣れ、結果、より大きな刺激を求めるようになり、日常生活に大きな退屈を作り出す。
日常生活を蔑ろにし、さらにネットへの依存を強める悪循環となりやすい。

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無論、ネットを使うことに自体には様々なメリットがある。
問題は、責任と自制をもってネットを使える人たちがどれだけいるかということである。
酒やギャンブル、ゲームなどの依存症も基本的に理屈は同じであり、「人間の脳の重大な脆弱性」なのである。
パソコンだけでなく、人間にもファイアウォール、アンチウイルスの導入が必要な時代である。