東京市場の株式時価総額(浮動株ベース)を見ると、
大型株が6割弱、中型株が3割を占め、小型株とジャスダック、マザーズは合計しても14%程度にすぎない。
キャパシティーの小さい中小型株市場を投資先にする限り、
中小型株ファンドが運用できる資金量には限りがある。
それでも資金が入るからと買い続ければ、株価は企業価値からかけ離れた水準に上昇し、
その後の調整圧力は増す。
すでに残高が運用の適正規模を超えたと判断したファンドでは、
新規の販売を中止する動きが相次いでいる。
苦瓜氏は昨年来、自身が運用する9本の投信を順次、販売停止にしてきたが、
1月20日には最後の1本も停止することを決断した。23日にはSBIアセットマネジメントが人気投信の
「小型成長株ファンド ジェイクール」「日本小型成長株選抜ファンド」の2本の購入申し込みを停止した。

国内の中小型株投信は銘柄選びやポートフォリオの管理など、
ファンドマネジャーの手腕次第で大きなリターンが期待できる投資対象だ。
ただし、景気など市場の環境次第で価格変動が大きくなる点には注意が必要になる。
「今から中小型株投信を買うなら、全額投資は避け自己資金の余力を残して買う方がいい」。
ある中小型株投信の運用担当者のアドバイスだ。