ソーシャルレンディング 高利回り、ネットで投資募集
NIKKEI STYLE 5/3(水) 7:47配信

マイナス金利で手持ち資金の運用先が限られるなか、「ソーシャルレンディング」の利回りの高さに興味を持っています。どんな商品なのですか。
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 ソーシャルレンディングはお金の借り手と貸し手をインターネットで仲介するサービスだ。不特定多数の個人が出資者となり、運営会社を通じて
企業などにお金を貸し出す。社会的意義が大きい事業への応援資金を集める目的で、まず米英で拡大。日本では2008年に個人向けが、11年
以降は法人向けが広がった。

■期待利回り、年率5〜10%前後

 国内大手の運営会社が投資家に表示する期待利回りは年率5〜10%前後と高く、スマートフォンなどで手軽に投資できる便利さから利用者が
増えている。大手を見るとmaneo(マネオ)、SBIソーシャルレンディングは不動産担保ローン、クラウドクレジットは海外向けの融資が多いという
特徴がある。
 投資家は気に入った案件をウェブサイト上で選び、運営会社と匿名組合契約を結ぶのが一般的だ。案件には期待利回り、募集額、運用期間
などの記載があるが、借り手は「A社」「C社」などと匿名で複数社が表示され投資家が詳細な情報を入手するのは難しい。「貸金業法にある『借り
手保護』が主な理由」(大手運営会社)という。

 運営会社は匿名組合を通じて集めた資金を元に、投資家に示した期待利回りより高い利率(上限15〜20%)で貸し出す。借り手が約束通り利
子を付けて返済すれば、運営会社は手数料分を引いて投資家に配当を含めた元本を戻す。投資単位は一般に1万〜数万円で期間は1〜2年前
後が多い。
 利用にはいくつか注意点がある。融資先は基本的に信用力の問題で銀行から融資を受けられない企業なので、貸し倒れリスクは比較的高い。
ある運営会社の代表は「焦げ付き、延滞は発生しうる」と明言する。