日本大学前理事長の田中英寿容疑者が脱税の疑いで逮捕された事件で、東京地検特捜部と東京国税局が大学本部の理事長室を改めて家宅捜索していたことがわかりました。

 日大前理事長の田中英寿容疑者(74)は、日大の関係者から受け取ったリベートなどおよそ1億2000万円を所得として申告せず、およそ5300万円を脱税した疑いで、先月、特捜部に逮捕されました。

 特捜部と国税局はきのう、所得税法違反の疑いで、日本大学の本部や田中容疑者の自宅兼ちゃんこ料理店などを家宅捜索しましたが、関係者への取材で、大学本部の田中容疑者が使用していた理事長室を改めて捜索していたことがわかりました。

 過去の捜索では、田中容疑者の自宅や理事長室からおよそ2億円の現金が見つかったということです。また、自宅近くの、ちゃんこ料理店の従業員が住むアパートの一室も捜索し、2000万円を超える現金が新たに見つかったこともわかりました。特捜部と国税局は、詳しい資金の流れを調べるものとみられます