【論説】医学部再受験における差別とその責任

昨今、医学部再受験は冬の時代になったと言われる
確かに数年前までいくつかあった面接無し大学は東大と九大を除き無くなり、かつて寛容と言われた大学での差別報告が
あいつぐなど、再受験生を取り巻く環境は必ずしも良いとは言えないだろう
そのためか、差別する大学や厳しい現状を指摘したりする者がいると、大学側を非難したり指摘者を「アンチ」呼ばわりして罵倒するといった光景が頻発するようになった

だが果たしてこれは正しいのだろうか?
特に再受験生と呼ばれる人が取る行動なのだろうか?

そもそも大学側はなぜ「差別」と言われかねない行為をとるのだろうか
「仮に貴方を受け入れたとして、こちらにどの様なメリットがあるのですか。ほんの数点差なら10代地元の受験生を取った方がよいと立場が逆だったら思いませんか」
これは入試面接において再受験生がよく問われる質問の代表例である
これは非常に示唆的な問いであると言えるだろう。常識的に考えれば、少なくとも現時点では大学側が年増を受け入れることのメリットは何も無い。
それでも大学側はそういう人の為に学士編入という入り口も設けてあげてるのである。高卒の為の入試にいい年した人間が受けに来るのはある種の嫌がらせといっても良いだろう。
大学側も好きであの様な事をしてるのではない。ただ再受験生達の異様な姿に驚き戸惑い警戒してるのだ

だから今再受験生達がするべきは、大学側を非難することではなく上記の質問への答えを出すことである
自分たちの美点を見出し、創造し、付加価値を高め、そしてそれをアピールすることである
それができないのなら、その程度の存在なのだから厳しい現状が続いても仕方が無いだろう

最後に言うがこの問題に関するボールは大学側にあるのでは無い。再受験生側にあるのである。
全ての受験生はそのことを認識しなければならない