【V2 レトロスペクティブにみたビジュアル 12-2】
・I once knew a man who ... memory. Richard Rudd was ...:
本編には書いていないことなのですが、
「昔…な男がいて、私はその男を知っていた。リチャード・ラッドは……」
というような日本語文は不自然ですね。
第1文で人の説明や肩書が書かれ、第2文でいきなり人の名前が出てくる。
「昔…な男がいて、リチャードラッドと言った。」とか「昔リチャード・ラッドという…な男がいた。」
が日本語文では普通。しかし、英語ではこういう人物紹介の仕方がよくあります。

・his promises to meet persons:
to不定詞の形容詞的用法ですが、SV、VOなどの主語-述語の関係を含むもの以外のいくつかのパターンの一つ、
to不定詞の修飾を受ける特定の名詞ひとつがpromise。「文法篇」p. 552にそのような名詞が、文中に出てきた範囲で載っています。
これも、自分で展開して、ノートやワープロに書き出しておくよいでしょう。『ルールとパターン』でこの型の最初の例は
This was a test to see whether you would read the story.「これはあなたが小説を読むかどうかを知るためのテストでした」
でした。素人物書きのおばさんが編集者に小説の原稿を送ったが、読まずに返されたことに腹を立てて、
抗議の手紙を書いた中で原稿にした仕掛けを種明かしする段で出てきた文章です。

・be good friends with ...: 「...と仲の良い友達になる」
名詞の複数形が入る熟語をいくつか挙げると、
make friends with「と友達になる」, shook hands with「と握手をする」, change buses「バスを乗り換える」,
on one's hands and knees「四つんばいで」, jump to one's feet「[足で]とび上がる」, take great pains「大変な骨折りをする」,
a man of letters「文学者」, in terms of「の面から」, be on good terms with「とよい間柄である」。
以上山口『実況中継』から引用。いい本なんで、お勧めします。