ちゃんとした鬱ではないけど、色々重なって人生に絶望してた時期があった。
家にいても町にいても「あ、こうしたら死ねるじゃん」ってことばっか考えてた。コンビニ感覚で「そうだ死のうかな?」的な。趣味みたいなもので、それしか楽しみがなかった。実行する勇気も情熱もなかったヘタレなんだけどね。
結局縁があって迷子犬を飼うことになってから、その癖はピタッと止んだ。
ただの雑種だしでかいしあんまり愛想もないんだけど、初めて室内飼いして年中一緒に暮らしてるからもう可愛くてしょうがなくてね、絶望してたことなんてすっかり忘れさせてくれた。
ある日引っ越し準備があり、犬を数日預かってもらった(飼ってから初めて)
荷物整理の途中に肌触りのいいスカーフが出てきて「あ!これならドアノブで首吊っても痛くなさそう!」ってわくわくしたところでアレ?ってなった。
あの癖がなくなったのって時間経過による自然治癒だと思ってたけど違うわ、やっぱあいつが側にいてくれるおかげなんだなーと実感。犬ってすげーなーと改めて衝撃的だった。
あいつの寿命きたら今度こそ死にそうだけど、最後まで絶対楽しい犬生を送らせてやるんだ。