実家はすこぶる田舎で、当たり前のように男尊女卑だった。
例外はありつつも大体の家庭がそうだったと思う。
父は母や私が動けない程の高熱を出しても、「寝てるのか。で、ワシの飯は?」しか言わなかった。
こちらの体調不良で家事に少しでも気に入らないことがあると「熱出したら偉いんじゃないぞ!」なんて意味不明なこと言い放つから父が大嫌いだった。
漠然と世の中の男性は、少なからず父と同じ部分があると思い込んでた。
都心で生まれ育った主人と結婚して、慣れるまでは毎日が衝撃だった。
いま専業主婦なこともあって、完璧に家事をしないといけないと思ってたのに全然そんなことない。
なんならこちらの体調を気遣って家事もしてくれるし、家事に対するありがとうをたくさん言ってもらえる。
主人のご両親が素敵な人達なのも一因だと思う。
結婚がこんなに落ち着けて、幸せなものだってことが目から鱗がポロポロ出るくらい衝撃的だった。