会社都合で転勤になり地方都市の古い賃貸マンションで独り暮らしを始めた時のこと
半年間の市場調査が仕事だったのでその地方に同僚はゼロの完全一人勤務体制
24時間戦えますかの時代だったので深夜に帰宅して翌朝目覚まし時計が鳴るまで
ベッドに倒れこんで気絶するように眠る毎日だったのにある晩目が覚めた
真っ暗闇の中どうして目が覚めたんだろうと思ったらベッドの脇に白いだぼだぼの
シャツを着た30歳ぐらいの髪の毛が長い見知らぬ女がうつむいて立っている
こちらの目が覚めたことに気づいた女が振り向いて手を伸ばしてきたので幽霊が
現れて襲ってきたと思ってベッドの中で寝てるのにかかわらず腰が抜けた
手足に力が入らずもがきながら女の手から逃げようとしたら女が顔を近づけてきたので
気絶しそうになる
大声を出そうと思っても声が出ない
という状態がたぶん30秒ほど続いてようやく「だだだ誰だ」って言葉を出せたら女が
「すみません前にこの部屋に住んでたものですが押し入れに忘れ物したもので」
って言ったのでようやく幽霊じゃないことが分かったけどお前これ犯罪だろって
文句を言えるまで回復できなかったので入居した時は何も無かったから管理会社が
処分したんじゃないかと言って出ていってもらったことがある
あの時は心臓止まってもおかしくなかった