コロナが流行り出す前、キャンプに行きたいと言うので一緒に行った
お互い忙しく予定日だけ決め、装備はお互いに準備し食材は当日に購入とした

当日迎えに行くとトートバッグ一つに小洒落た格好の彼が待ち合わせ場所にいた
「あれ?荷物は?」
「私ちゃんが持って来たでショ?キャンプ慣れてんだし」
「えー?寝袋とかは?」
「寝袋?」
「彼くん、キャンプやったことあるんだよね?」
「職場の連中と毎年夏にやってたよ」
「それ、キャンプじゃない。BBQ…」
道中ザックリとキャンプの説明し、ホムセンで寝袋や必要な物を購入

テントの設営は任せられないから火起こしを頼んだ
何とか設営終わり、火の様子を見に行くと、バーナー片手に悪戦苦闘している様子
小枝とか集めておいたのに、割ってもいない薪に必死にバーナー当ててた
しかも薪の皮につけるならまだしも何故か切り口だけ真っ黒
バーナー取り上げ、火はこうやってつけるんだよと教えれば、不機嫌
「じゃあ、BBQお願いね」
「え?どうやんの?」
聞けば、同僚達とのBBQは主催者が準備してくれて焼いてくれたのを食べていたとか

他にも多々あったけど、何の役にも立たず、
(ああ、このままこの山に捨て帰りたい…)と何度も思った
キャンプ初心者だから仕方ないと思うように頑張ってみたけど、バカみたいに丸太の切り口に火をつけていた姿を思い出す度に気持ちが冷めて結局は別れた