10年程前、うち(子会社)の東京本社に親社から一人の社員A子が出向してきた
信じてもらえないかもだけど石原さとみ級の超絶美少女だった
そこだけマンガの集中線が背後に見えるみたいに空気が明らかに違っていた
聞いた話では性格も良く、仕事の邪魔にならない範囲でコミュ力も上々
すぐに女性の仲間ができ、他の社員の妬みとかは買っていなかった模様
男性社員の受けもよく、少々のセクハラは笑って受け流すぐらいのスキルも有していた

でもA子には彼氏がいなかった
話せば凄く長くなるので詳細は割愛するが、一回だけA子から声かかって一対一で飲みに行って、
それとなく誘われたこともあるんだけど、規格外の女性が相手だと変に警戒してしまうのな
俺の知る限りA子が嘘付きだとか過去に男を騙したとかそのような事実はない

「わたし、ほんっとうに彼氏いないんです><」
「またまた〜w そのルックスと性格だもの、いないわけないでしょう?」
「でも本当にいないんです」
「A子が募集したら男なんてよりどりみどりで選び放題じゃん」
「そういうのはちょっと…さすがに誰でも良いってわけじゃないですし…」
いつものA子スマイル、いつもの他愛もない会話だと思っていたがA子の内心は如何ほどのものだったのか

あれから10年、アラサーとなってもA子の美貌は衰えを知らない
でも未だに独身で彼氏もいない
つくづく思うんだけど、男女問わず非の打ち所がない完璧な人間より、
多少雑味成分があるぐらいがちょうど良いんだなと思った