謝辞に「イージス」大学が削除要請 美大生「やるせない」
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 21日に行われた秋田公立美術大学の卒業式で、卒業生代表の女子学生が謝辞の中で、陸上自衛隊新屋演習場への地上イージス配備計画に触れ、
「平和な生活を過ごせるよう願う」と述べようとしたが、大学側の要請で取りやめた。学生は「やるせない」とこぼした。

 謝辞を述べたのは美術学部の長門あゆみさん(22)=岩手県宮古市出身。大学での思い出、家族や先輩後輩、教員、地域への感謝と共に伝えたいと考えたのが、地域の平.和を願う思いだった。
 新屋演習場は、大学から約2・5キロと近い。長門さんは「先生たちはフェイスブック(FB)で意見を発信していたが、学生の間で話題に上ることはなかった。
身近な場所で起きている問題なのに、関心がないのか、タブー視しているのか、そんな状況に違和感を持った」と話す。

 謝辞の文章は担当教官のチェックを受けて作成。読み終えた後、霜鳥秋則学長に渡すため、原稿は大学事務局が受け取り、印刷して蛇腹折りにする手はずだった。
20日夜、原稿を見た学生課長から、イージスに触れた部分を削除して謝辞を印刷したいと言われたという。
 式典終了後、長門さんは「最後は自分で(読まないことを)判断したが、『なぜこれがだめなの?』と思った。配備計画はこれからどうなるか分からないが、新屋で暮らし、学んだ者として無視できないと考えている。
その思いを卒業生や後輩と共有したかった」と語った。4月からは京都市内の大学院に進学する。

 長門さんが所属した美術学部の岩井成昭学部長(56)は「自分が感じることを自分に正直に表現することを、秋田美大は教育の主軸に置いている。
どういう意見を持とうが、それを妨げるようなことはあってはならない。本当に残念に思う」と述べた。
 大学事務局の学生課長は秋田魁新報社の取材に「何も答えることはない」と述べた。