今考えればくだらない嫉妬だった
Mは自分の出た大学には入れず、別の私立に行っていたのに
いてもたってもいられなくなり、自分はMの会社に星1の低評価をつけた
調べたところ口コミを書くと名誉毀損の恐れもあるから、文章はあえて書かなかった
できたばっかりの会社だったから、ほかに誰も口コミがなく
平均1の低評価の会社となった

ちょっとした意地悪で溜飲をさげていたのだが、それから3ヵ月後
Mの会社に5をつけた奴が現れ、評価が3になってしまった

それからの俺は止まらなかった
捕まって母に迷惑はかけられなかったから、いもしない友人の家にとまることとして
いくつかの遠くのネカフェに遠征してまで捨てアドを作り書き込みを始めた
一気に星1が増えると怪しまれるだろうから、1ヶ月に最大でも1回と決め
平均評価を下げる地道な作業が始まった
あとで知ったのだがMの会社は特定の顧客がおりネットで集客をしてはおらず
嫌がらせされているのは知っていたが、最初は気にも留めてなかったらしい
しかし、自分とはほかのMに恨みを持った奴が脅迫文を送りつけたらしく
グーグルマップの嫌がらせと同一人物ではないか調べ始めたそうだ

名誉毀損にはならなくても、営業妨害にあたるらしい
封書の内容を知った婚約者は静かに去っていった
あまりのことに呆然としているうちに、母がMと示談をし断りもなく金を払っていた

Mに問いたい
人一人の人間を絶望の淵に追いやってお前は満足かと
お前は全てを持っている。金も、美人の妻も、地位も
なぜ、便所の書き込みにまで制裁をするのかと
人の心はないのかと