着付け教室で一緒の山田さん(仮名)は、初対面から苦手なタイプだった。人をじっと見る癖があるらしく、さらに要領が悪くいつも先生に注意されてるタイプ。
それで「ごめんね、迷惑かけてごめんね」と言いながらも別に改善しない。関わらなきゃいいだけなんだけど、山田さんからやたらと話しかけてくる。「やまだんって呼んでね」と言われた。
着付け教室なので脱いだり着たり、帯も解いたり結んだり。なのでアクセサリー類は一切つけない。なんでかそれを毎回ビミョ〜な感じにつついてくる。
「私さんはねー、真珠似合いそう!つけたらいいのに。似合うよー絶対。つけなよー。持ってないなら買いなよー。鞄ももういい年なんだからちゃんとしたの持たないとー。ヴィトン似合いそう、買わないの?」
と、こんな感じに。普通こういう言い方しないよなぁと思いつつ「そもそもアクセなんかつけたら引っ掛けそうだしイヤだよ何言ってんの」とスルーしてるんだけど、諦めない。
それで先日、ちょっとしたパーティーがあって、その時は腕時計や鞄はきちんとしたものをしていった。それをみた山田さんは不機嫌に。
「私さんはそのブランドって柄じゃないよー。その時計本物?」
持ってなけりゃごちゃごちゃ言い、持っていけばごちゃごちゃ言い、何がしたいんだかさっぱりわからん。さらに他の人に
「ねー私さんすごーい!あの時計〜!ね、すごいよねー!」
とか言ってまわる真神経もわからん。