もう何年も前のことだけど、ふと思い出したこと

平日の真昼間、私は東京から下る電車に乗ってた
新都心を過ぎたあたりで60代くらいの男性が乗車した
帽子が印象的な洒落っ気のある恰好で、真昼間になんだか珍しいなと思った

下車駅まで2時間程あるから少しウトウトしてたんだけど、気付いたらその人が電話している
車内には数人しかいないし、扉を挟んで隣のシートに座ってるんで、声がよく聞こえた
銀行の派閥争いで交代するだのしないだのっていう内容だった
個人名や取引先っぽい社名まで話してて、ガラガラの車内に丸聞こえ
この人コンプライアンス的に大丈夫なのかって不安にさえなった

その後1時間くらいずっと電話し続けて、私より先にその人は降りた
私が降りるまでまだ時間があったし、かなり暇だったから
何度も話題にのぼった人物はそんなにお偉いさんなのか、って興味本位でググった
が、出てこない
社名も同じで検索しても出てこないか、会社が実在しても役員一覧にその人がいないとかそんなのばかり

ウトウトしながらぼーっと聞いていただけだったけど、
同じ話を何度も繰り返すこともないし、筋の通ったことを言ってたし、しっかり会話をしていたと思う
あれは一体何だったんだろう