従妹の話。聞き書きだから書き足してるけど、大筋は合ってるはず。

従妹は身内から見てもよく言えば内気で引っ込み思案、悪く言えば根暗。すごく優しいんだけどね。
子供のころから大人しめではあったんだけど、中学に入って酷いいじめに遭い、益々口数が少なくなった。
靴隠しは日常、言葉の暴力、男子をけし掛けられて蹴られる、トイレに入ったら上から水を掛けられる、給食にケシカスを入れられる云々
主犯格は私立小からなぜか公立中に入学してきた女子で
「私立で真ん中の成績より、公立でトップの成績取るほうがいいじゃん?」が口癖。
だけど従妹の地域は所謂山の手のハイレベルなとこで、その女子も思ったように成績が上がらず
その鬱憤晴らしに従妹をターゲッティングしたんじゃないかと思われる。
3年時の受験でこそいじめはなくなったが、卒業するまで従妹は2年以上いじめられ続けたらしい。

時は過ぎて従妹は就職、職場の優しい先輩と付き合いだし、割とすぐに結婚した。
式には呼ばれたけど、穏やかでのほほんとした人だった。
今は2児の母で、相変わらず大人しい従妹だけどしっかり者のカーチャンと化し家族4人で仲睦まじく幸せそうだ。
件のいじめっ子はどうなったかというと、その辺の中途半端な進学校に進学、そこで何と糖尿病を発症
とうとう25歳くらいで透析生活になったらしい。一応結婚もしたけど長続きせず、1年くらいで離婚。
現在は同じ病気で知り合った人と再婚したらしいけど、透析に通う日は増えつつあるそうだ。
従妹は参加しなかったけど、同窓会に参加した友人が従妹に報告してきたんだって。
正に絵に描いたような因果応報だなと思ってしまった。
従妹は今が幸せすぎて、いじめっ子のことなんて完全に忘却の彼方だったみたいだけどね。