とあるメーカーでマイナーなデバイスを作っている
今までは設計、製造、販売を一つの部署で行っていた
その月一の会計処理は全て俺がやっていた
ヒット商品が連発し事業の拡大に伴って上記三つがそれぞれ独立した部署に
俺→設計 A(おじさん)→製造 B(ババア)→販売 みたいな
当然その会計処理も三者分割になるが量が多いので俺自作のマニュアル片手に、
「まあ三ヵ月ぐらいかけてじっくりと引き継ぎしましょう」ぐらいのペースで考えていた

このルーチンワーク三回という読みは当たらずしも遠からずで、
製造のAおじさんは不慣れな一本指打法ながらも概ねマスターできた
不明な点はマニュアルに赤ボールペンでびっしりと加筆されていたのも良い

問題なのはBで三ヵ月どころか一年経ってもまともに覚えやしない
それも製品か半製品かといった微妙な仕分けならまだしも、
「深夜にまたがる出張の日当はいくらだっけー?」とかどうでもいいことばかり

人に聞く前にマニュアル見ろ!
販売で分からねえことは販売に聞け!
こんな簡単なこといつになったら覚えるんだよ!
と何度怒鳴っても糠に釘、馬の耳に念仏
「えー?だって販売課長より俺君の方が聞きやすいからー」
とかヘラヘラしてやがる
何でこんな奴がのうのうと会社にいられるんだ

販売課長よ、有能とまで贅沢なことは言わないからせめて普通の人に替えてくれ
百歩譲って無能しかいないのなら若くて可愛い子にしてくれ