菅義偉と安倍晋三 “言葉の軽さ”にうんざりだ|政治ニュース|HUNTER(ハンター)|ニュースサイト
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8月16日

今月8日、沖縄県の翁長雄志県知事が亡くなった。
普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対し、病を得ながら最後まで安倍政権と厳しく対峙した姿が痛ましかった。
保守政界で「言行一致」が死語になるなか、公約を守り抜いた稀有な存在の政治家だったと言えるだろう。

 一方、翁長氏の葬儀に参列した菅義偉官房長官の態度は対照的で、「2人になると沖縄の発展について話し合った」などと、上っ面だけ格好をつけた発言。
沖縄と政府のこれまでを見てきた多くの国民が、違和感を覚えたはずだ。
 民主主義を破壊する安倍政権にあって、菅氏や首相の“言葉の軽さ”が際立つ。

■菅氏のコメントに違和感
 9日午前の記者会見で菅氏は、「突然の訃報(ふほう)に大変驚いており、謹んでお悔やみを申し上げたい。知事になられてからは政府と立場が異なる場面もあったが、
2人になると沖縄の発展について話し合いをよくした」と発言。
10日に沖縄で行われた翁長知事の通夜では、「知事と私は米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設については意見が分かれたが、
沖縄の振興発展については色んな意味で話し合いをしてきた。大変思い出深く、そういう思いで焼香した」と語っている。

 「2人になると沖縄の発展について話し合った」――。立場を異にする翁長知事と菅氏が、沖縄振興を巡ってあたかも心を通わせていたかのような発言だ。
しかし、菅氏のコメントは沖縄ではなく“本土”の国民を狙った「印象操作」。沖縄と政府の対立を、きれいごとでごまかそうとする姑息な政治手法だ。
そもそも菅氏と翁長氏は相容れない関係で、2人きりになったとしても、辺野古移設のことを脇に置いて沖縄の振興策だけを協議することなどあり得ない。