中国の大連郊外の特区と広州の特区に大小いくつかの工場と設計拠点を持っていた。
現地の中国企業に身売りする話が勝手に出てきたけど日本本社が拒否していたら、もう共産主義国家の本領発揮ですよ。
機械や製造マニュアルを置いて出て行けという命令書みたいのが、現地の商業官僚から送られてきた。
もちろん賄賂を送れば解決できますが、キリがないから工場閉鎖する方針になった。
現地の社員500人は身売りする会社が引き受けることで合意した。

当時の所長と自分と広州組の三人で、4日間の工場閉鎖と連休合わせた7日間を利用して、マスター基盤や設計コンピューターのマザーボードを外したり、組立機械の基盤を巧妙に壊した。
物凄くドキドキしたけど、マザボや設計資料が入ったHDDやSSDは移動の最中に川や海に捨てた。
所長と二人で大連から脱出できたときは飛行機の中で二人で泣きました。
皆で合流して会社に報告したら、勝手なことをしたという役員もいましたが、大半の社員が良くやったと言ってくれたので救われました。

中国に会社を作ると共産党支部が社内に作られて、党員が配属されます。
通訳の女性もスパイというか監視要員だったと思う。

※一部フェイク有ります。