今月9日、東海道新幹線の車内で、乗客3人が刃物で切りつけられ男性1人が殺害された事件で、

逮捕された22歳の男が「以前からむしゃくしゃしていて、いずれ何か事件を起こすつもりだった」という趣旨の供述をしていることが警察への取材でわかりました。

警察は無差別に人を襲おうと計画していた疑いがあると見て、詳しい動機の解明を進めています。

今月9日の夜、新横浜駅と小田原駅の間を走行していた東海道新幹線の車内で乗客の男女3人が刃物で切りつけられ、

このうち兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん(38)が死亡しました。

警察は愛知県岡崎市の無職、小島一朗容疑者(22)を逮捕し殺人の疑いで捜査しています。

これまでの調べで、小島容疑者は「相手は誰でもよかった」などと供述していましたが、その後の調べに対し「以前からむしゃくしゃしていて、

いずれ何か事件を起こすつもりだった」という趣旨の供述をしていることが警察への取材でわかりました。

警察は無差別に人を襲おうと計画していた疑いがあると見て、詳しい動機の解明を進めています。

一方、凶器のなたとナイフを購入した時期については、当初、「事件当日に買った」と供述していましたが、その後はあいまいな供述をしているということで、

警察は引き続き入手先や購入の時期を調べています。

■被害者バイト先の知人は…

梅田耕太郎さんは大学院生の頃までのおよそ6年間、横浜市内にある学習塾で事務のアルバイトや講師をしていました。

ここは、もともと梅田さんが高校生のときに通っていた学習塾で、大学に入学したあと、当時、塾の職員をしていた藤澤義孝さんに誘われてアルバイトを始めたということです。

藤澤さんは、「二つ返事で『お世話になったところですので』と、塾で働くことを決めてくれてとてもうれしかったです。時給がもっと高いところもあるのに、
人間関係を大切にする人だなと感じました」と当時のことを振り返りました。

その後、梅田さんが塾で講師をするようになると、面倒見のよさから生徒の保護者にも信頼されていたということです。