なんと薄暗い中、隣の車の窓から髪がぼさぼさな年増の女性がこちらをじっと見つめているではありませんか。
しかも顔全体がおしろいを塗ったように白っぽくなっており、口元が笑っているというかニタニタした感じの表情で見つめていました。
私はギョッとすると同時に恐怖を覚えましたが、視線を外すことはできず、というより視線をそらした瞬間何かされそうな気がして彼女の顔を見続けました。
心臓は次第にバクバクと高鳴り始め、実際立ったかは分かりませんが鳥肌が立つような思いでした。
逃げたい、と気は焦るのですが、体が硬直したように動かすことができず、ただその状況を見続けるより他にありませんでした。