新しく配属されてきた人がすごく好みで、彼女もいないと聞いていたのでさりげなく飲み会で隣をキープしたり休憩中に話したりして接近に努めた。
その甲斐あってか仕事後にお茶するくらいの仲に進展できて、すごく嬉しかった。ある時一緒にコーヒーショップに入ったらたまたま彼の中学時代の同級生という人がいて話しかけてきた。
「おっ!!しげるー!久しぶりじゃん!」
と。彼はしげるではないけど名字が松崎だった。なんかその瞬間に今までのキラキラしたものが一気にシュンッとしぼんだ気がした。
ちょうどウタマロ石鹸のCMを見たばかりだったからかもしれないけど、肌も黒くないのに「あ、しげる…」って思っちゃったらなんかもう恋心ではなくなってしまった。
その後コーヒー飲みながら小さなテーブルを挟んで世間話をしてても心の中で都度都度「うん、しげる」「わかるよしげる」みたいになってしまってわたしの片思いは終わった。