男は、お釈迦さまの前に立ちはだかって、
ひどい言葉を投げかけます。

それでも、お釈迦さまは一言も言い返すことなく、
黙ってその男の悪態を聞いていました。

お釈迦さまは静かにその男にたずねました。

「もし他人に贈り物をしようとして、
その相手が受け取らなかった時、
その贈り物は一体誰のものだろうか」

「そりゃ、言うまでもない。贈ろうとした者のものだろう。 
わかりきったことを聞くな」